総務省トップ > 政策 > 白書 > 30年版 > ICTによるインクルージョン実現に関する調査研究
付注
付注

付注4 ICTによるインクルージョン実現に関する調査研究

(1)国際比較アンケート調査概要

本アンケートでは、我が国を含む4か国を対象に、ソーシャルメディア等の利用動向、コミュニティへの所属とICT利活用の状況、テレワークなど職場におけるICT利活用の状況について調査した。

(2)「つながり力」の作成方法

総務省「ユビキタスネット社会における安心・安全なICT利用に関する調査」(2009)の手法を参考に、「つながり力」を作成した。利用者の「つながり」を定量的に評価するための指標である「つながり力」は、①利用者のコミュニティ意識の把握、②各コミュニティの「まとまりの強さ」の計測、③利用者の「つながり力」の計測、の3つのプロセスを経て作成した。以下においてその詳細を示す。

①利用者のコミュニティ意識の把握

ソーシャルキャピタルを構成する「信頼」と「互酬性の規範」に関する設問について、肯定的な回答をしている利用者の方がコミュニティ意識が強いものと仮定し、オフラインとオンラインそれぞれにおいて、「信頼」と「互酬性の規範」に関わる設問の回答について主成分分析を実施した(図表1)。そして、その結果得られた第1主成分の因子得点を各利用者のオフライン、オンラインそれぞれにおけるコミュニティ意識とした。

図表1 オフラインのコミュニティ意識の把握
(出典)総務省「ICTによるインクルージョンの実現に関する調査研究」(2018年)

②各コミュニティの「紐帯」の評価

利用者のオンラインコミュニティとオフラインコミュニティへの参加状況にしたがい、コミュニティごとに、①で作成した参加者のコミュニティ意識の平均値を求めて基準化し、それを各コミュニティの「紐帯の強さ」とした(図表2及び図表3)。

図表2 オフラインコミュニティの紐帯の強さ(日本)
(出典)総務省「ICTによるインクルージョンの実現に関する調査研究」(2018年)
図表3 オンラインコミュニティの紐帯の強さ(日本)
(出典)総務省「ICTによるインクルージョンの実現に関する調査研究」(2018年)

③利用者の「つながり力」の計測

各利用者について、参加しているコミュニティの「紐帯の強さ」を合計し、それを各利用者の「つながり力」とした。なお、わかりやすさを考慮し、「つながり力」の全ての値が正になるよう、各利用者のつながり力に、最低値を加算した。

テキスト形式のファイルはこちら

ページトップへ戻る