未婚率の増加や、核家族化の影響を受けて、単独世帯(世帯主が一人の世帯)が増加している。2040年には単独世帯の割合は約40%に達すると予測されている(図表4-1-1-1)。特に、65歳以上の単独世帯数の増加が顕著である。
単独世帯の増加は、社会的孤立のリスクを高める。高齢者を対象とした内閣府の調査2によると、我が国の単独世帯の高齢者のうち、他者との会話が「ほとんどない」と回答した人の割合は7.0%であり、これは二人以上の世帯の値(2.2%)や諸外国の単独世帯(アメリカ:1.6%、ドイツ:3.7%、スウェーデン:1.7%)と比較すると高い水準である。単独世帯の増加は、頼りにできる存在が身近におらず、社会的に孤立してしまう人の増加にもつながると考えられる。
2 内閣府「平成27年度 第8回高齢者の生活と意識に関する国際比較調査結果」(2015)(https://www8.cao.go.jp/kourei/ishiki/h27/zentai/index.html)