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第2部 基本データと政策動向
第2節 電気通信事業政策の展開

(4)電気通信事業分野における市場検証の実施

昨今、急速なICTの進展や新たなビジネスモデルの登場などに伴い電気通信市場の構造は激しく変化している。こうした中、事後規制を基本とする電気通信事業法の枠組みにおいて電気通信事業分野における公正競争を促進し、利用者利便を確保するためには、市場動向を的確に把握し、適切に分析・検証を行い、政策展開に反映することが重要となっている。

総務省は、平成28年度から、「電気通信事業分野における競争状況の評価」及び「ブロードバンド普及促進のための公正競争レビュー制度」を充実・発展させ、市場動向の分析・検証及び電気通信事業者の業務の適正性等の確認を一体的に行う市場検証の取組を実施しており、平成28年5月から、効率的かつ実効性の高い分析・検証を行い、客観的かつ専門的な見地から助言を得ることを目的として、学識経験者等で構成する電気通信市場検証会議を開催している。

同会議からの助言を得ながら、市場検証に関する基本的な考え方及び検証プロセスの全体像を示した「電気通信事業分野における市場検証に関する基本方針」(平成28年7月)を策定するとともに、各年度における市場検証に関する重点事項及び分析・検証の実施方針等を示す「電気通信事業分野における市場検証に関する年次計画(平成28年度)」(平成28年8月)及び「電気通信事業分野における市場検証に関する年次計画(平成29年度)」(平成29年8月)を策定している。平成28年度においては、「固定系通信・移動系通信における卸及び接続」、「消費者保護ルールに関する取組状況」の2事項を重点事項として電気通信市場の検証を行い、平成29年8月に「電気通信事業分野における市場検証(平成28年度)年次レポート」を公表した。平成29年度は、これら2事項に加え、自然独占化の傾向を有する電気通信市場の特性に鑑み、「グループ化の動向」についても重点事項として検証を行うこととしている。

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