総務省トップ > 政策 > 白書 > 30年版 > AI・IoTの利活用に係る課題
第1部 特集 人口減少時代のICTによる持続的成長
第2節 ICTによる生産性向上方策と効果

(3)AI・IoTの利活用に係る課題

企業が今後AI・IoTの利活用を進める上でのどのような課題があるか。企業向け国際アンケート調査結果によれば、日本企業は他国企業と比較して、「通信回線の品質や速度」や「外部との接続性」などといったICTのインフラに関する課題(図表3-2-2-4中の青破線)の回答率が低い。一方で、「自社のニーズに対応したソリューションや製品・サービス」「ビジネスモデルの構築」などの事業改革に関する課題(同緑破線)、また「組織としてのビジョンや戦略の立案」「組織風土」といった組織改革に関する課題(同赤破線)について回答率が高い傾向が見られた。特に後者の点については、前述の導入に係る課題と同様に、AI・IoTの利活用がもたらす効果や、その効果を最大化するための方策について具体的に見えていない可能性が挙げられる。

図表3-2-2-4 企業がAI・IoTの利活用を進める上での課題
(出典)総務省「ICTによるイノベーションと新たなエコノミー形成に関する調査研究」(平成30年)
「図表3-2-2-4 企業がAI・IoTの利活用を進める上での課題」のExcelはこちらEXCEL / CSVはこちら

なお、他国においては、全般的にICTインフラに係る課題の回答率が高く、米国企業においては「データ流通にかかる制度環境やルールの整備」、英国企業においては「人材育成」、ドイツ企業においては「レガシーシステムとの調整や移行」が他国と比して高い回答率となった。

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