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第1部 特集 人口減少時代のICTによる持続的成長
第4節 日米のICTとイノベーションの現状

第4節 日米のICTとイノベーションの現状

前節でみたとおり、我が国では、米国と比較しICTの経済成長への貢献が低水準にとどまっている。

米国では新技術に対する供給側の対応と新たな需要の創出とがあいまって経済成長が実現した一方で、日本で米国並みの経済成長が起こらなかったのは、(人口動態の要因を別にすると)産業構造・産業組織の変化に伴う企業の業務や組織の見直しが不十分であったためと考えられる。

本節では、我が国のICTの経済成長(付加価値増加)への貢献が低水準にとどまった要因をミクロ的な視点から探る。前節でも述べたとおり、ICTを導入すればただちに生産性の向上や付加価値増加が実現するわけではなく、業務及び組織の見直しや人材の再訓練など様々な仕組みの見直しも必要とされる1

具体的には、日米企業アンケート結果を踏まえて、まず、産業の構造変化と付加価値増加との関係について概観した上で、グラフィカルモデリング分析という手法を用い、ICTの導入や利活用が様々な仕組みの見直しを行うことを通じて企業にとっての成果にどのようにつながるか、要因間の関係及び日米の相違点について分析する。



1 前節脚注14参照。

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