総務省トップ > 政策 > 白書 > 30年版 > オンラインでつながる他者への信頼
第1部 特集 人口減少時代のICTによる持続的成長
第3節 多様な人々の社会参加を促すICTによるコミュニケーション

2 オンラインのコミュニケーションが創り出すつながり

(1)オンラインでつながる他者への信頼

インターネットがコミュニケーションの重要なツールとなった結果、第2節で示したように、ソーシャルメディアの利用を通じてトラブルに遭う人も少なからず存在する。コミュニケーションのすれ違いによるトラブルのほかに、オンラインサービスのための個人情報提供、ネットショッピングやネットオークションなどのオンライン上の金銭のやり取りが一般的になる2ことで、メディアで報道されるように詐欺や情報流出なども増加している。

このような状況の中、オフラインやオンラインで知り合う人の信頼度について国際調査(日本、アメリカ、イギリス、ドイツ)をもとに比較を行った結果、日本は欧米と比較して、オンライン、オフラインともに他者に対する信頼度が低かった(図表4-3-2-1)。

図表4-3-2-1 オフラインやオンラインで知り合う人の信頼度(国際比較)
(出典)総務省「ICTによるインクルージョンの実現に関する調査研究」(2018)
「図表4-3-2-1 オフラインやオンラインで知り合う人の信頼度(国際比較)」のExcelはこちらEXCEL / CSVはこちら

では、オンライン上の信頼感はどのような形で醸成されるのであろうか。インターネットで知り合う人を信頼するか判断する上で重要視していることを質問した結果、相手のオンラインでの発言、相手の名前がわかること、相手のメールアドレス等、他のサービスで利用しているアカウントがわかることといった回答が多かった(図表4-3-2-2)。また、若い世代ほど、相手の写真という回答が多かった。オンライン上で信頼を得るには、実名でかつ適切な発言をするということが重要であり、そうした繰り返しがオンラインでコミュニケーションを行う上で信頼を得ることにつながると考えられる。

図表4-3-2-2 インターネットで知り合う人を信頼するかどうか判断する上で、重要視していること(複数回答)
(出典)総務省「ICTによるインクルージョンの実現に関する調査研究」(2018)
「図表4-3-2-2 インターネットで知り合う人を信頼するかどうか判断する上で、重要視していること(複数回答)」のExcelはこちらEXCEL / CSVはこちら


2 総務省「家計消費状況調査」によると、ネットショッピングの利用世帯率(二人以上の世帯)は、2007年は年間平均15.7%であったが、2017年は年間平均34.3%まで増加した。

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