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第2部 基本データと政策動向
第1節 総合戦略の推進

2 総務省のICT総合戦略の推進

(1)2020年に向けた社会全体のICT化推進

「2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会」(以下、「2020年東京大会」)は、我が国全体の祭典であるとともに、優れたICTを世界に発信する絶好のチャンスとして期待される。総務省ではこれまで、2020年東京大会後の持続的成長も見据えて「2020年に向けた社会全体のICT化推進に関する懇談会」1においてアクションプラン(図表6-1-2-1)を策定し、他の関係主体と連携しながらその実行に向けた検討を行っている。本アクションプランでは、無料公衆無線LAN環境の整備、「言葉の壁」をなくす多言語音声翻訳システムの高度化、日本の魅力を海外に発信する放送コンテンツの海外展開、4K・8Kやデジタルサイネージの推進、第5世代移動通信システムの実現、オープンデータ等の利活用、サイバーセキュリティ対策といった個別分野については、具体的な目標、取組内容、スケジュールを明確化するとともに、これらの分野に横串をさす「都市サービスの高度化」、「高度映像配信」という横断的分野では、利便性の向上を実感できるサービスを示している。

図表6-1-2-1 2020年に向けた社会全体のICT化 アクションプラン 概要

また平成29年12月より、2020年東京大会まで1000日を切ったことから、2020年にフォーカスした重点テーマ(「IoTおもてなしクラウド」による都市サービスの高度化、「VoiceTra」技術の社会実装、サイバーセキュリティの確保(東京大会関係者向けの人材育成)、テレワーク/サテライトオフィスの推進)について提言を取りまとめる方向で検討を開始した。

分野横断的なアクションプランの1つである、「都市サービスの高度化」では交通系ICカードやスマートフォンとクラウド基盤等(IoTおもてなしクラウド)を連携し、言語等をはじめとした個人の属性に応じた最適な情報・サービスの提供により、2020年に向けて増加する訪日外国人をはじめ、誰もが一人歩きできる快適な環境を構築することを目指している。平成29年度「IoTおもてなしクラウド事業」では、平成28年度事業で構築したIoTおもてなしクラウドの機能を拡充し、実証を通じて新たなユースケースの検証を行うとともに、IoTおもてなしクラウドの社会実装に必要なルールの検証を行った。



1 2020年に向けた社会全体のICT化推進に関する懇談会:http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/2020_ict_kondankai/index.html別ウィンドウで開きます

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