令和3年版 情報通信白書のポイント
令和3年版 情報通信白書のポイント
令和3年版 情報通信白書のポイント
■構成
第1部 特集 デジタルで支える暮らしと経済
序章:我が国におけるデジタル化の歩み
- 2000年頃以降の我が国のデジタル化政策の歴史、社会におけるデジタル化の進展状況や国際指標での位置付けを概観するとともに、我が国のデジタル化が後れた原因を考察する。
第1章:デジタル化の現状と課題
- 国民生活におけるデジタル活用の現状や課題(パーソナルデータの活用やデジタル活用支援等)を整理する。
- 企業活動におけるデジタル・トランスフォーメーションの現状や課題(デジタル・トランスフォーメーションの新たな価値の創出への活用等)を整理する。
- 我が国における電子政府・電子自治体推進の経緯等を整理するとともに、海外における先進的な取組事例を踏まえ、今後のデジタル・ガバメントの構築に向けて必要な取組を考察する。
第2章:コロナ禍で加速するデジタル化
- 新型コロナウイルス感染症が我が国の社会経済に与えた影響を整理するとともに、デジタル活用の拡大による消費行動への影響を考察する。
- 公的分野(行政、教育、医療)におけるコロナ禍でのデジタル活用の実態を整理する。
- コロナ禍における企業活動の変化(サプライチェーンの分断、オンライン消費の拡大、テレワーク等)について整理する。
- コロナ禍におけるデジタル活用で浮上した課題(セキュリティリスクへの対応、リテラシー向上、デジタルデータの取扱い、通信インフラの増強等)を整理する。
第3章:「誰一人取り残さない」デジタル化の実現に向けて
- 我が国が抱える社会課題を整理し、コロナ後に求められる社会像について展望するとともに、コロナ後の我が国において、デジタル化による社会課題の克服と経済再生に向けて必要となる取組を考察する。
第2部 基本データと政策動向
第4章:ICT分野の基本データ
総務省実施調査である情報通信業基本調査や通信利用動向調査等の結果を中心に、我が国ICT産業の市場規模、雇用者数等の動向、ICTサービスの利用動向を示すデータを幅広く紹介。
第5章:ICT政策の動向
我が国のICT政策の最新動向を、電気通信事業、電波、放送、利活用、研究開発、国際戦略等の分野別に、総務省の取組を中心に紹介。
序章 我が国におけるデジタル化の歩み
- 我が国では、2000年のIT基本法制定以降、e-Japan戦略を始めとした様々な国家戦略等を掲げてデジタル化に取り組み、光ファイバ等ブロードバンドの整備は大きく進展。
- 一方、ICT利活用等は十分に進んでいるとは言えない状況。
- デジタル競争力や電子政府に関する国際指標では、人材やデータ分析等への評価が低く、順位は低迷。
第1章 (1)国民生活におけるデジタル活用の現状と課題①
- スマートフォンが急速に普及し、モバイル端末によるインターネット利用が拡大。
- ショッピング、決済、動画配信等生活・エンターテインメント関係の利用が中心。公的サービス等の利用率は低い。
第1章 (1)国民生活におけるデジタル活用の現状と課題②
- 情報通信機器の利用について世代間格差が見られ、特に70歳以上の高齢者の利用率が低い。
第1章 (2)企業活動におけるデジタル・トランスフォーメーションの現状と課題
- 日本企業のICT投資は業務効率を目的したものが中心であり、事業拡大や新事業進出といったビジネスモデルの変革を伴うようなデジタル化(デジタル・トランスフォーメーション:DX)は広がっていない。
- 我が国のICT人材はICT企業に偏在しており、企業がDXを進める上で人材不足が大きな課題。
第1章 (3)公的分野におけるデジタル化の現状と課題
- 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、オンラインによる行政手続きへの住民のニーズは高い。
- 他方、「電子申請できる行政手続きが限られている」、「電子申請できることを知らない」、「電子申請の使い方が複雑」等の理由からオンラインの利用が広まっていない。
- 海外の先進国では、ユーザー志向、アジャイル開発、システム標準化、ベース・レジストリ構築等が行われる。
第2章 (1)コロナ禍で拡大したデジタル活用
- 新型コロナウイルス感染症の拡大により、インターネットショッピング・動画配信などが伸張。
- 在宅時間の増加等により、インターネットトラヒックは、対前年度比150%以上の増加を示す。
- 消費者行動の変化は、経済動向の変化につながる。対面型の業種は業績の低迷が続く。
第2章 (2)コロナ禍における公的分野のデジタル活用
- コロナ禍の我が国では、デジタル技術を活用した、市民への迅速な経済的支援の実施や、地域での感染状況やそのリスクの把握といった取組を行ったが、その過程で様々な課題が顕在化。
- 海外では、給付金の支給、マスクの需給対策、感染状況の把握・通知等でデジタル技術を積極的に活用。
- 教育・医療等の分野では、感染拡大防止の観点から、遠隔教育・オンライン診療が実施されている。
第2章 (3)コロナ禍における企業活動の変化
- コロナ禍で落ち込んだ業績の回復が進む米国では、デジタル化の追い風を受けたTECH企業が経済を牽引。
- テレワーク実施率は、緊急事態宣言中は上昇しているが、宣言解除後は実施率が低下。感染症や自然災害等への強靱性(レジリエンス)を確保する観点からも、テレワーク等のデジタル活用を定着させることが必要。
第3章 「誰一人取り残さない」デジタル化の実現に向けて
- コロナ禍を受けて、生産性の向上や新たな付加価値の創出だけではなく、感染症や自然災害に対応できる強靱性(レジリエンス)を確保し、持続可能な社会の実現のためには、デジタル化の推進が重要。
- 今後、国民利用者におけるデジタル活用の促進と、民間企業・公的分野におけるデジタル化を戦略的・一体的に進めることが必要。その際、5G等の情報通信インフラの整備、ベース・レジストリの整備、サイバーセキュリティや個人情報の保護といった安全・安心の確保、公共デジタル・プラットフォーム(ID、認証、クラウド等)の整備により、デジタル社会の共通基盤を構築することが重要。
第4章 ICT分野の基本データ
・情報通信産業の国内生産額
(2019年、名目)
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108.4兆円 全産業の10.4% |
・情報通信産業の雇用者数
(2019年)
|
405.8万人
全産業の5.6%
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・情報通信産業の付加価値誘発額
(2019年)
|
92.1兆円
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・我が国の情報化投資
(2019年、実質(2015年価格))
|
14.3兆円
民間企業設備投資の15.7%
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・ICT財・サービスの貿易額
(2019年、名目)
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輸入17.0兆円
輸出10.2兆円
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・情報通信産業の研究費
(2019年度)
|
3.9兆円
企業研究費の27.1%
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・情報通信産業の研究者数
(2019年度)
|
17.4万人
企業研究者の34.3%
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・通信産業の労働生産性
(2019年度)
|
1,413.1万円
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・我が国のコンテンツ市場の規模
(2019年)
|
12.0兆円
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・我が国の放送コンテンツ海外輸出額
(2019年度)
|
529.5億円
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・固定電話の保有率(世帯)
(2020年)
|
68.1%
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・スマートフォン保有率(個人)
(2020年)
|
69.3%
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・インターネット利用率(個人)
(2020年)
|
83.4%
|
・SNS利用状況(個人)
(2020年)
|
73.8%
|
・クラウドサービスの利用状況
(一部でも利用している企業の割合、2020年)
|
68.7%
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・IoT・AIの導入状況
(導入している割合、2020年)
|
12.4%
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・固定系ブロードバンドの契約数
(2020年度末)
|
4,268万
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・移動系通信の契約数
(2020年度末)
|
1億9,512万
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・我が国におけるインターネットトラヒック
(2020年11月、ダウンロード)
|
19.9Tbps
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・放送サービスの加入者数
(2019年度末)
|
8,112.8万件
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・テレビ(リアルタイム)視聴時間
(2021年1月12日〜18日、平日1日当たり)
|
163分
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・インターネット利用時間
(2021年1月12日〜18日、平日1日当たり)
|
168分
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