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第1部 特集 デジタルで支える暮らしと経済
第2節 コロナ禍における公的分野のデジタル活用

(4)海外におけるコロナ禍でのオンライン教育

我が国では、コロナ禍を契機に、一部の学校等において遠隔・オンライン教育が進められたが、海外におけるオンライン教育の取組事例として、英国における取組を紹介する。

ア オンラインカリキュラムの公開(オーク国立アカデミー)

英国のオーク国立アカデミー(Oak National Academy, cr)は、英国の学校の閉鎖に対応して、英国全土の教員が作成したオンラインカリキュラムを公開している(図表2-2-2-10)。

図表2-2-2-10 オンラインカリキュラム(オーク国立アカデミー)
(出典)総務省(2021)「ウィズコロナにおけるデジタル活用の実態と利用者意識の変化に関する調査研究」

このオンラインカリキュラムは、プライマリースクール(5歳〜11歳)及びセカンダリースクール(11歳〜16歳)のyear 1〜year 11を対象にしたもので、様々な科目が約10,000種も登録されており、学年や科目で検索する機能を有しているほか、さらに学習したい学生向けのコンテンツ「Specialist Classroom」も用意されている。

欧米では、既にMOOC29と呼ばれる、インターネットを活用した大規模なオンライン講座が普及しているが、初等・中等教育においても、インターネット上で閲覧できるオンラインカリキュラムの取組が進められている。

イ オンライン教育に活用するICTツール(英国)

オンライン教育を実施するためには、教師と子どものコミュニケーション、授業録画等のためにICTツールが必要となるが、多くのICTツールがあり、どれを使うことが適切であるのか、教育現場にとっては大きな課題である。

この課題に対し、英国教育省(DfE)では、学校の教員やスタッフ向けに遠隔教育を実施するための参考として、ガイダンス30を公表している。

同ガイダンスによると、学校のリモート教育の実施のため、Microsoft TeamsやGoogle Classroomなどが使われることとなっている(図表2-2-2-11)。

図表2-2-2-11 オンライン教育に活用するICTツール
(出典)総務省(2021)「ウィズコロナにおけるデジタル活用の実態と利用者意識の変化に関する調査研究」

また、新型コロナウイルス感染症の影響で学校に通うことができない子どもが存在するが、2020年10月22日より、そのような子どもにオンライン教育が受けられる環境を提供することが求められている。そのため、学校は、政府の支援により、無料でデジタル教育プラットフォームを使用できるようになっている31



29 Massive Open Online Course

30 「Guidance Remote education good practice(Updated 27 October 2020)」。同ガイダンスは、法的拘束力を持つわけではなく、提案という位置付け。

31 G Suite for Education又はOffice365 Educationのいずれかを選ぶことができる。

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