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第1部 特集 デジタルで支える暮らしと経済
第2節 企業活動におけるデジタル・トランスフォーメーションの現状と課題

第2節 企業活動におけるデジタル・トランスフォーメーションの現状と課題

人口減少・少子高齢化が深刻さを増す我が国において、限られた人的資源でより多くの付加価値を生み出すには、一人当たりGDPを高めることが重要である。特に、生産年齢人口の減少も見込まれている以上、現状の一人当たりGDPを維持したとしても経済成長は達成できず、我が国が持続的に成長を図るためには生産性向上は避けて通れない課題である。

過去の情報通信白書において、ICTの活用による生産性向上は何度も取り上げてきた。我が国では、新型コロナウイルス感染症の拡大以前から、光ファイバや移動通信システム等のデジタル基盤の整備が進むとともに、AIやIoTといったデジタル技術も浸透してきたが、企業活動におけるICT投資は、業務効率化のための投資へと向かいやすく、新たな価値の創出による生産性向上へと向かうことは少なかった。

今後、コロナ禍を契機として、世界規模でのデジタル化が加速する中、激しく変化する事業環境において我が国企業が生き残っていくには、デジタル化の進展により変化する社会・経済に合わせて、自身の組織やビジネスモデルを変革し、デジタルを業務効率化のためだけのツールとして実装するのではなく新たな価値の創出に活用することによって競争上の優位性を確立させる「デジタル・トランスフォーメーション」の実行が、これまで以上に求められている。

本節では、企業活動におけるデジタル・トランスフォーメーションの現状と課題について取り上げる。

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