コロナ禍における消費者のデジタル活用、公的分野におけるデジタル活用に続いて、本節では、企業活動における変化についてみる。新型コロナウイルス感染症はグローバル経済を直撃し、企業活動にも大きな影響を及ぼした。各種経済指標からその影響度合いについてみるとともに、コロナ禍によって世界規模でのサプライチェーンの分断がさらに進行し、我が国の企業活動にも大きな影響を及ぼしていることについて概観する。
他方、コロナ禍によって低迷が続く業種がある一方、業績を回復させている業種も存在する。オンライン消費の拡大等により、日米ともにICT関連企業の業績が好調で、業績回復を牽引している実情について紹介する。
最後に、コロナ禍における企業活動の変化の典型例であるテレワークについて、我が国における実態をアンケート調査の結果から明らかにするとともに、米国や欧州における遠隔勤務の実態について紹介する。