総務省トップ > 政策 > 白書 > 令和3年版 > 業務改革等を伴わないICT投資
第1部 特集 デジタルで支える暮らしと経済
4 我が国がデジタル化で後れを取った理由

(2)業務改革等を伴わないICT投資

平成30年版及び令和元年版情報通信白書でも述べたとおり、我が国のICT導入は、業務の効率化等の手段として用いられることが多い。

また、我が国では、情報システムのコスト削減圧力に加え、情報システム開発はコア業務ではなく、本業を重視すべきという考え方が根強く36、情報システムの構築・運用を全面的に外部企業に依存することが多く、委託元企業にノウハウやスキルが蓄積されないという課題が生じている。

ICT投資が効果を発揮するためには、業務改革や企業組織の改編等を併せて行うことが重要とされているが、外部委託に全面的に依存することで、業務改革等をしない形でのICT導入となり、十分な効果が発揮できなかったため、デジタル化に向けた更なるICT投資が積極的に行われなかった可能性がある。



36 経営情報学会(編)(2010)「明日のIT経営のための情報システム発展史」

テキスト形式のファイルはこちら

ページトップへ戻る