平成6年版 通信白書

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第2章 情報通信政策の動向

(3) アジア

 シンガポール政府は、島国シンガポールをアジア・太平洋地域の総合ビジネスセンターに発展させるため、一貫して情報通信基盤の整備を重要視してきており、1992年には「IT2000:インテリジェント・アイランドに向けて」という報告書を発表し、2000年に向けた今後10年間に、新しい国家情報インフラ(NII)の確立により、シンガポールを完全にネットワーク化されたインテリジェントな島に変えるというビジョンを策定した。
 IT2000構想の中心をなすものは、Conduits(伝送路:情報を運ぶ物理的なネットワーク)、Contents(内容:伝送路を流れる情報)、Computing (処理:内容の電算機処理)を高度化、統合化する新たな国家情報インフラストラクチャ(NII)の構築であり、それによって[1]世界的ハブへの発展、[2]経済の推進力部門の後押し、[3]個人の潜在力の高度化、[4]内外のコミュニティー間交流、[5]生活の質の改善を図ることを目的としている。
 今後数年間は、現有の電気通信インフラとITを活用したアプリケーションに焦点を絞り、その後、先端技術のアプリケーションや高速ネットワークの実験を行うことが予定されている。
 

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