平成6年版 通信白書

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第3章 マルチメディアが拓く情報通信の新たな世界

(3) 地域・生活情報通信基盤高度化事業

 マルチメディア化の進展に向けた情報通信基盤の整備にあたっては、全国的に均衡のとれた整備が必要である。
 郵政省では、このような観点から、新たな公共投資による情報通信基盤の整備の施策として、地方情報化拠点のネットワーク化、地方情報通信インフラ整備の促進により首都圏への一極集中を是正する「地域・生活情報通信基盤高度化事業」を6年度から実施し、情報還流促進センター・自治体ネットワーク・テレワークセンター・新世代地域ケーブルテレビの情報通信基盤施設を整備することとしている(第3-3-2図参照)。
 ア 情報還流促進センター
 情報還流促進センターは、全国の地方公共団体から提供されるマルチメディア化された(観光やイベント)情報に、全国どこからでもアクセスできる環境を実現し、また、経済、文化、教育など各分野の専門的なデータベースへのゲートウェイ機能を提供するものである。
 イ 自治体ネットワーク
 公共施設等に対して文化、教育、医療、行政情報等、生活に密着したマルチメディア情報の提供を行う高度行政サービス情報ネットワークであって、中核となる地域情報センターの整備を行うことによって、行政サービスの一層の高度化を図るともに、情報通信サービスの新たな需要の喚起や地域経済の活性化にも貢献することを目的としたものである。
 ウ テレワークセンター
 一般市民や小規模事業者が装備することが難しい高度な通信施設と共同利用、団体利用が可能なワークスペース等を備えたテレワークセンターを地方に設立することにより、就労環境に関する都市と地方の格差是正の一貫とするとともに、環境負荷の少ないライフスタイルの変化を求めるものである。
 エ 新世代地域ケーブルテレビ
 民間活力によってはケーブルテレビの事業化が困難な地域において、ケーブルテレビを整備することにより、緊急情報、福祉情報、文化・教養情報等地域の住民生活に必要な映像情報を提供するもので、将来的にはビデオ・オン・デマンド等の高度な双方向サービスの提供を可能とするものである。

第3-3-2図 地域・生活情報通信基盤高度化事業の概念図

 

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