平成6年版 通信白書

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第3章 マルチメディアが拓く情報通信の新たな世界

2 情報通信のマルチメディア化がもたらすインパクト

 今後の情報通信関連技術のさらなる発展により、マルチメディア化は進展し、21世紀初頭には、より高度で多機能なシステムやサービスが開発、利用されるようになるものと考えられる。例えば郵政省の試算(6年1月「情報通信産業の新たな創造に向けて」)によると、光ファイバ網を用いた新しい情報通信基盤の全国的な整備により、2010年には高速・大容量の双方向通信が可能となり、映像番組配信・テレショッピング等のニュービジネスが創造され、マルチメディア市場は123 兆円に達し、240 万人の雇用を創出すると予想されている。
 このように情報通信のマルチメディア化は将来の社会経済に大きなインパクトをもたらすと考えられ、今後のマルチメディア化に向けての取組の推進に当たっては、具体的に社会経済の各分野でどのように利用され、どのようなインパクトをもたらすかについて明らかにすることが重要である。
 郵政省ではこのような認識の下、情報通信のマルチメディア化を支える主な要素の普及時期、社会経済へのインパクト、マルチメディア化の進展のための課題等の項目について、委託調査によるアンケート(付注13)(以下、本節においては「アンケート」という。)を行った。
 ここでは、アンケートの結果を基に、将来においては、マルチメディア化により、どのような情報通信のシステム、サービスが実現し、どのような利用が可能となるかについて概観するとともに、情報通信のマルチメディア化の進展のための諸条件を踏まえ、生活・経済・社会にどのようなインパクトをもたらすかなどについて明らかにする。
 

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