平成6年版 通信白書

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第3章 マルチメディアが拓く情報通信の新たな世界

第1節 情報通信のマルチメディア化がもたらす社会経済への効果

 1 マルチメディア化の進展する情報通信

  (1) マルチメディア化の進展

 電話、テレビジョン放送をはじめとする従来の情報通信は、伝達できる表現メディアの種類に制約があったり、受動的な利用しかできないなど、情報を多様かつ欲する表現形態で、対話的にやりとりするということは十分にはできなかったが、近年のデジタル技術・ネットワーク技術・コンピュータ技術等情報通信関連技術の著しい進展等により、従来複数組み合わせ利用することのできなかった表現メディアを統合的に利用し、対話的にやりとりすることが可能となりつつある。
 例えば、家庭においては、従来の文字・図形・データに加え、動画・音声等を扱うことができるようになったマルチメディアパソコンで作成した映像ソフトをパソコン通信ネットワークを利用して伝送・交換することが始まっており、またケーブルテレビの双方向機能を利用したホームショッピングの実用化やビデオ・オン・デマンドの実験等もなされている。産業においては、ISDNやLAN等の情報通信ネットワークを利用して、映像情報を含む多様な情報を提供したり、業務に利用している例がみられるほか、ISDNや衛星回線でネットワーク化されたワークステーションにより、多地点間で文字・図形・音声・データ・映像等の様々な情報を瞬時に共有・交換・処理できる遠隔協同作業システムが実用化されている。
 

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