平成4年版 通信白書

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第2章 情報通信政策の動向

(2)電気通信分野における研究開発体制の整備

 「21世紀を展望した情報通信技術開発に関する基本方策について」に対する答申にも指摘されているとおり、21世紀の高度情報社会を実現するためには、技術先導性の高い電気通信分野における研究開発の積極的な推進が不可欠であるが、この研究開発の中には、緊急な取組が必要であるにもかかわらず、高リスク・高負担で長期間を要することなどから、民間では技術開発インセンティブが働きにくい分野があり、このような分野については国が基礎研究から応用への橋渡しを行う先導的研究開発を積極的に推進することが必要である。
 このため、通信・放送衛星機構において、産・学・官の技術力、人材を結集し、かつ研究開発における民間のインセンティブを働かせ、総合的、計画的かつ効率的に研究開発を推進することとなった。
 4年度からは、ホログラフィ技術を用いた高度な三次元立体動画像の通信を可能とする「高度三次元画像情報の通信技術に関する研究開発」を開始する。
 また、高度な電気通信技術の研究開発に不可欠な大型施設であって、民間のみでは整備困難な施設を整備し、広く電気通信技術に関する研究開発を行う者の共同の利用に供する事業に対して、4年度より同機構から出資を行うこととしている。
 さらに、近年の研究開発においては、国際的な研究情報の交換等を抜きにしては考えられなくなっていること、我が国の国際貢献及び国際協力に対する期待が高まっていること等から、同機構は外国人研究者を招へいし、我が国の研究者との研究交流を実施することとなった。

 

 

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