平成4年版 通信白書

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第3章 ゆとりと活力のある情報社会の形成と電波利用

2 周波数資源の開発と電波の有効利用技術の開発

(1)新たな周波数資源の開発の動向

 ア 準マイクロ波帯の利用
 これまでの移動通信用としては、960MHz以下の周波数が利用されていたが、新たな移動通信用の周波数帯として準マイクロ波帯(IGHz〜3GHz)の開発が進められてきた。現在、MCAにおける1.5GHz帝の利用が始まっているほか、5年を目途にデジタル方式の自動車電話サービスが開始される予定となっており、準マイクロ波帯の移動通信への利用は実用段階となっている。
 イ ミリ波帯の開発
 周波数が30GHz以上300GHz未満のミリ波帯については、通信では広帯域通信が容易であり、センサでは高い分解能が期待できる。また、アンテナ、送受信装置の小型化・軽量化が可能である等の利点があり、無線LANシステム、自動車用衝突防止レーダなどへの利用が考えられている。このためミリ波帯伝搬特性の解明、アンテナや素子の開発等が必要である。
 ウ 光領域周波数帯の調査
 光領域周波数帯の通信については、広い帯域が得られること、機器を製造する上で小型化、軽量化が図られることのほか、相互干渉が極めて少ないなどの特徴を有している。このため光領域周波数帯の通信への無線的利用を中心に計測、リモート・センシングなどでの利用について今後の調査研究が必要である。

 

 

(4)ヒューマン・インタフェース技術の開発 に戻る (2)電波の有効利用技術開発の促進 に進む