平成4年版 通信白書

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第3章 ゆとりと活力のある情報社会の形成と電波利用

(6)日本標準時の通報

 郵政省の行っている業務の一つに、標準時の通報がある。
 現代社会にとり、標準となる正確な時刻が提供されることは極めて重要である。時刻通報の利用は、テレビジョンや電話の時報がなじみ深いが、その他にも、例えばテレビジョン放送では、正確な時計を用いて同期信号を発生させて放送が行われている。また、高速でデータを相互にやりとりするコンピュータ間の通信は正確な時計に基づいて制御されることで通信が成り立っている。
 標準時は、セシウム原子の放射する周波数に基づいて定められており、我が国では、郵政省通信総合研究所のセシウム原子時計により周波数及び時刻の標準が決定されている。これは1×10-14の精度に達し、30万年〜100万年に1秒の誤差となっている。
 標準時の通報は、茨城県三和町のNTT名崎無線送信所からJJY(短波)は2kW、JG2AS(長波)は10kWの出力で国の内外に向け常時送出されているほか、テレビの副搬送波、電話等を通じて利用者に提供されている。

 

 

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