平成4年版 通信白書

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第3章 ゆとりと活力のある情報社会の形成と電波利用

(1)電波利用機器の多様化

 家庭における電波利用は、ラジオ、テレビといった放送メディアの浸透による、社会情報や生活情報の簡易な入手手段、あるいは娯楽のツールとして発展してきた。
 テレビが登場して以降の放送メディアの普及状況を、経済企画庁の「消費動向調査」によりみると(本節の普及率について以下同様)、既に昭和37年には、白黒テレビの普及率が80%を超える状況であったが、その後、白黒テレビはカラーテレビに代替(3年における普及率は99.3%)され、昭和57年には受信契約数が3千万件を突破している。
 また、元年にはNHK衛星放送が(3年12月末における、受信契約総数に対して衛星放送受信契約数の占める割合は9.9%)、2年には民間衛星放送が開始され、3年には放送衛星を利用したハイビジョンの試験放送が開始されるなど、放送の質的充実が図られ、また検討されている。
 これに対して、家庭における情報通信機器のもう一方の代表格である電話機については、加入電話開設時の積滞解消(昭和53年)や、全国の電話自動化の完了(昭和54年)等もあり、成熟したメディア環境にあったが、昭和62年のコードレス電話機の販売自由化以後はコードレス電話の需要が急増したほか、自動車・携帯電話やポケベル等の無線呼出し機器が一般家庭においても増加しつつあるなど、近年の家庭生活においては電波の時代が到来しつつある。
 また、近年のライフスタイルの変化に伴い、家庭生活、特に食生活においても、電波利用は電子レンジという形で深く浸透している。
 電子レンジは、極超短波帯を使用した食品の加熱処理機器であり、3年における普及率は75.6%となっている。
 このように、家庭生活における電波利用は、生活に密着した多様化が進展している(第3-1-15図参照)。

第3-1-15図 電波利用機器の普及率等

 

 

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