平成4年版 通信白書

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第3章 ゆとりと活力のある情報社会の形成と電波利用

(2)電波のエネルギー的活用

 ア 核融合のプラズマ加熱
 核融合は、将来の有力なエネルギー源として、国内外の研究機関でその実利用に向けた研究が活発に行われている。核融合反応を起こすには、電子とイオンが混合してプラズマ状態となっている重水素に強力なエネルギーを与えて加熱する必要がある。この加熱の方法の一つとして電波エネルギーがあり、現在、ミリ波帯の高出力波源の開発が精力的に行われている。
 イ 電力伝送
 電波を単一方向に送信しやすいマイクロ波の性質を利用して、マイクロ波により電力の伝送を行うのが、マイクロ波送電である。高度20kmの成層圏に無人飛行体を長期間無着陸で滞空させ、これを無線中継基地として利用する「成層圏無線中継システム」実験において、飛行体を動かすエネルギー源としてマイクロ波送電が検討されている。

 

 

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