平成4年版 通信白書

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第2章 情報通信政策の動向

(3)21世紀を展望したデジタル映像技術における標準化

 映像メディアは、テレビジョン放送、テレビ電話・会議、ファクシミリ、VTR、映画、印刷等広い分野にわたっている。今後、映像メディアに対するニーズは飛躍的に高まっていくものと予想され、メディア融合化の時代を迎えて、これらのメディア間におけるソフトの相互利用が求められている(第2-5-2図参照)。
 しかしながら、従来のメディアは個別にシステムの開発及び標準化が進められてきたため、メディア相互間のソフト変換に高いコストを要し、ソフトの共用化等が容易でないのが実情である。今後、大容量光ファイバ伝送路等を利用した、より高画質な映像メディアの時代においては、これらの問題の抜本的な解決が求められている。
 近年の映像分野におけるデジタル化の進展並びに印刷、映画等の電子化への流れにあって、将来の映像メディアにおいては、これらのデジタル符号化に際して、それぞれの映像の構成要素となる画素数、アスペクト比、画面周期、帯域圧縮方法等に関する規格の適切な統合化を行うことにより、各種映像メディア間のソフトの相互変換を容易に行えるようになることが期待される。
 以上のことから、将来の映像技術の発展方向を展望するとともに、今後の映像符号化技術に関する各種規格の統合化の在り方及び統合化を実現するための方策等について、郵政省は、3年10月に電気通信技術審議会に諮問した。一部答申の予定時期は4年末頃とし、答申後は、高度映像技術に係る技術開発政策及び標準化政策の推進に資することとしている。

第2-5-2図 統合映像符号化技術によるメディアの融合化

 

 

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