第1章 平成4年情報通信の現況
(2) 国際放送
激動する国際情勢の中で、諸外国の対日理解を促進するとともに在外邦人に対して必要な情報を提供するため、国際放送の果たす役割は極めて重要となり、一層の充実を図ることが必要となっている。 我が国では、現在、NHKが「ラジオ日本」の名称で、短波のラジオによる国際放送を日本語及び各国語により、国内送信所(茨城県:KDD八俣送信所)から直接放送を行っているほか、海外の各中継局から第1-1-38表のとおり海外中継放送を行っている。 4年度においては、イギリスBBCのスケルトン送信所を借用して、欧州向けの中継放送を開始し、これにより、欧州地域における放送時間の拡充と欧州全域の受信状況の改善を行った。 さらに、我が国の近隣地域の一層の受信状況の改善を図るため、5年1月から3月にかけて八俣送信所に300kW送信機3台を増設した。 4年度末における我が国の国際放送は、1日延べ52.5時間の放送時間で22の言語を使用し、全世界に向けて実施された。これは前年度に比べ、放送時間が 4.5時間増加しており、国際放送の充実が図られている。 また、5年度においては、北米中部・西部地域、極東ロシア地域及びインドシナ半島地域向け国際放送の受信状況の改善を実施し、国際放送を充実することとしている。

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