平成5年版 通信白書

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第3章 映像新時代を迎える情報通信

(3) 文化・生活様式と映像

 衛星放送、ケーブルテレビ、さらにはハイビジョン等多メディア・多チャンネル化が進展し、利用可能な映像メディアの選択肢が拡大したことで、映像情報に対する欲求の充足に貢献するとともに、生活に変化と多様性がもたらされている一方、高度化する映像に対するニーズに対応して、CG、バーチャルリアリティ等の映像表現技術を用いた映像が多く用いられるようになるなど、新しい映像文化が興隆し、受け入れられるようになってきている。
 また、家庭用ビデオカメラの普及によって、個人で映像の撮影・編集・加工に携わることができるようになり、今まで単に放送等を通じて映像を視聴するという受動的な立場にいた映像メディアの利用者が能動的な立場に変化してきており、人間と映像との新しい関係が構築されつつある。
 さらに、昨今では、医療分野において遠隔地間の映像伝送が実現し、離島住民等の利便の向上に貢献したり、教育の分野においても、一部大学等において、遠隔校舎間で講義模様の映像伝送が行われるなど、情報の地域による格差是正に寄与している。また、高精細なハイビジョン映像による絵画のデータベース化が行われるなど、芸術分野に映像が果たしている影響も大きい。
 このように、映像は文化・生活様式面の種々の分野で活用され、生活利便の向上や新しい文化の創造に大きな役割を果たしており、その役割は今後ともますます高まっていくものと考えられる。

 

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