平成5年版 通信白書

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第2章 情報通信政策の動向

(5)  地域振興のための電波利用

 地域社会の活性化を図る上で、情報通信の役割に対して大きな期待が寄せられている。特に、電波を利用したシステムは、設置が容易で簡便に利用することが可能であり、経済性にも優れていることから、その有効性が広く認識されている。
 この施策の実施については、各地域のニ-ズに即応した電波利用システムの構築を図る観点から、全国11の地方電気通信監理局ごとに、モデル地区を選定して、電波利用ニ-ズの把握、具体的なシステム構築及び実験の実施、実用化方策の検討が行われている。(第2-1―4表参照)
 これまでには、スキ-指導用無線システムや観光地情報システム等が導入されている。現在、検討中の事例としては、北海道における救急車からの医療デ-タ伝送システムを挙げることができる。これは、救急車に、デ-タ伝送装置を搭載し、搬送中における傷病者の血圧・体温・心電図等の情報を医療機関に伝送することによって、受け入れ体制の円滑化や救命率の向上を目指すものであり、4年度に実験が行われ、現在導入方策が検討されている。
 5年度における取組としては、各地域での電波利用基盤整備やニーズに関する調査を実施するとともに、全国的に普及が望まれるシステムの概念設計等の検討を行うこととしている(第2-1―5図参照)。

第2-1-4表 電波利用プロジェクトの地域別概要(5年3月末現在)

第2-1-5図 救急車からの医療データ伝送システム

 

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