平成5年版 通信白書

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第3章 映像新時代を迎える情報通信

6 環境及び生活環境への貢献

 (1) 環境への貢献

 オゾン層の破壊、地球温暖化、熱帯林の減少、大気や水質の汚染、自然環境破壊等の環境問題への対応は、我が国のみならず、世界各国の課題として重要性が指摘されている。
 このため、郵政省は環境問題に対する基本的な認識を明らかにし、環境政策を強力に推進する観点から「郵政省の環境問題への取組について(郵政省環境政策大綱)」を4年12月に策定した。
 その基本的考え方は、交通移動手段をとらずに必要なコミュニケーションが交わせるテレビ会議システム、テレコミューティングシステム等の映像系情報通信は、それ自体クリーンでエネルギー消費が少なく、それを利用することによって、ヒト・モノの不必要な移動を節減し、交通量を減らし、ひいては大気汚染を防止し、環境負荷軽減に貢献することが可能である。
 したがって、環境保全のための一つの有効な手段として、テレビ会議システムやサテライトオフィス等の役割を認識し、その普及促進を図ることにより、エネルギー消費を減少させ、大きな環境改善効果をあげていくことが重要であると提言している。
 郵政省では、こうした基本的認識を踏まえて、テレビ会議システムやサテライトオフィス等の環境保全や省エネルギーに対応した映像系情報通信システムの普及促進を図ることとしている。
 また、地球環境保全のためには、地球的規模の様々な現象の把握及びその発生メカニズムを解明し、適切な対策を講じていく必要がある。
 このため、世界各国が協力し、地上、海上、航空及び宇宙からの観測をシステム化し、グロ-バルな地球観測を行うことが求められている。
 郵政省では、3次元立体映像を用いて、一目で様々な地球環境状況を把握・分析できる高性能画像分析システム等の地球環境モニタリングシステムの開発等に取り組んでいる。
 また、基盤技術研究促進センタ-が出資している(株)エイ・ティ・アール通信システム研究所では、参加者が一同に会した感覚で面談会議を行うことができ、高度のヒューマンインターフェース機能が会議を支援する「臨場感通信会議」の実現をめざして、3次元画像の入力や認識、理解、表示等に関する研究を進めている。

 

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