平成5年版 通信白書

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第3章 映像新時代を迎える情報通信

(2) 蓄積技術

 映像情報蓄積用媒体としては、ビデオテープレコーダ、光ディスク、光磁気ディスク等が挙げられる。
 ア ビデオテ-プレコ-ダ(VTR)
 放送用VTRについては、高画質化、高音質化、取材の機動性向上、運用コストの低減、信頼性向上及び情報保存コストの低減等を実現するために、デジタルVTRが実用化され、導入が進んでいる。
 家庭用VTRにおいても、画質・音質の向上、高機能・多機能化、小型・軽量化及び生産性の向上等の目的で、デジタル化の研究開発が進められている。デジタルVTRでは、カセットテープの記憶大容量化が不可欠であり、このためには、カセットテープの面記録密度、記録面積の向上及び高圧縮技術等が必要である。
 一方、今後普及が期待されるハイビジョンにおいても、VTRの研究開発が行われている。ハイビジョン用VTRは現行VTRに比べ、一層の広帯域・高密度記録技術を必要とする。最近では、アナログ方式による家庭用ハイビジョンVTRも製品化が予定されている。
 イ レ-ザディスク
 レ-ザディスクは正式にはレ-ザビジョン(LV)方式と呼ばれ、CD(コンパクトディスク)方式と同じ光学式記録を用い、アナログ映像信号とアナログ又はデジタル音声信号が記録される。レ-ザディスクは再生専用である。CDに比較してディスクのサイズが大きく、装置の小型化が今後の課題である。
 ウ コンパクトディスク
 光学式ディスクの代表的なものがCDであり、オーディオ分野では既に広く普及している。CDは、大容量、取扱いが容易、低価格等の利点を有している。また、大容量のデジタル情報蓄積メディアCD-ROM等としても普及しつつある。
 この他に、直径 120mmのCDに対し、直径80mmや直径64mm(ミニディスク)の小型化CDが、製造されている。
 エ 光磁気ディスク
 映像蓄積用には何度でも書換えができる光磁気ディスクが一般的になるものと思われる。現在標準化作業の進んでいる 3.5インチ光磁気ディスクは、小型・大容量( 128Mバイト/面)の特徴を生かして、広く普及することが期待されている。
 次世代の光磁気ディスクとしては、2〜3倍の大容量化とハードディスク並の記録速度の達成が課題である。

 

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