平成5年版 通信白書

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第2章 情報通信政策の動向

(5) GMDSSの推進

 海上通信の分野においては、4年2月から「海上における遭難及び安全の世界的な制度(GMDSS:Global Maritime Distress and Safe-ty System )」の導入が全世界で開始された。GMDSSは従来のモールス無線通信に替わるものとして、衛星通信、デジタル通信技術等の最新技術を取り入れ海上(船舶)と陸上(各国の捜索救助機関)が一体となって船舶の航行の安全を確保しようとするシステムで、世界中のどの海域からも通信が可能なこと、遭難信号の自動送信が可能なことなどの長所を有していることから、船舶の航行の安全に大きく寄与するものと期待されている。
 郵政省では、GMDSSの導入に当たり、開発途上国におけるGMDSS無線通信システムの構築支援を図るため、3年9月から「開発途上国におけるGMDSSの整備に関する調査研究会」を開催し、検討を行ってきたが、5年3月、報告書が提出された。
 報告書では、開発途上国においても、各国の地理的条件や周辺海域の船舶の運行実態、さらには、隣接国との捜索救助の相互支援体制等を総合的に考慮して、GMDSSの陸上通信施設の整備方針を決定していく必要があるとしている。

 

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