平成13年版 情報通信白書

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第2章 情報通信の現況

第1節 情報通信産業

1 国内生産額

平成11年における情報通信産業の実質国内生産額は108.9兆円

 我が国における情報通信産業の実質国内生産額を推計(注1)したところ、結果は下記のとおりである。なお、推計を行うに当たっては、産業連関表の部門分類をもとに、情報通信産業を1)郵便、2)電気通信、3)放送、4)情報ソフト、5)情報関連サービス、6)情報通信機器製造、7)情報通信機器賃貸、8)電気通信施設建設、9)研究の9部門に整理統合した(資料14参照)。

1)情報通信産業の実質国内生産額の推移
 我が国の情報通信産業の実質国内生産額(注2)は、平成11年(1999年)には108.9兆円となり、全産業に占める割合は11.4%となっている。我が国の経済活動が低迷を続ける中において、情報通信産業は堅調な成長を続けており、特に平成7年(1995年)から11年(1999年)にかけては全産業に占める割合の伸び率が高まっている(図表1))。また、米国との比較(注3)でみると、情報通信産業の実質国内生産額はほぼ同様の推移を示しており、日米ともに情報通信産業が堅調な成長を続けていることが分かる(図表2))。
 
2)産業別実質国内生産額の比較
 実質国内生産額について情報通信産業と主な産業を比較すると、情報通信産業は平成7年(1995年)から11年(1999年)にかけて建設を上回り、国内生産額では最大規模の産業となった。昭和60年(1985年)から平成11年(1999年)にかけての年平均成長率は情報通信産業が最も高く6.3%、次いで卸売の4.7%となっている(図表3))。
 
3)情報通信産業における部門別実質国内生産額の比較
 情報通信産業の実質国内生産額を部門別にみると、平成11年(1999年)において最も大きいのは情報通信機器製造(28.4兆円)、次いで情報関連サービス(25.1兆円)となっている。また、昭和60年(1985年)から平成11年(1999年)の年平均成長率をみると、最も年平均成長率が高いのは情報通信機器賃貸業(18.0%)、次いで電気通信(13.2%)となっている(図表4))。

図表1) 情報通信産業の実質国内生産額の推移
情報通信産業の実質国内生産額の推移
図表2) 日米における情報通信産業の実質国内生産額(昭和60年を100として指数化)
日米における情報通信産業の実質国内生産額の推移
図表3) 産業別実質国内生産額の比較
産業別実質国内生産額の比較
図表4) 情報通信産業における部門別実質国内生産額の比較
情報通信産業における部門別実質国内生産額の比較


(注1)「平成7年産業連関表」(総務庁(現総務省))の公表にともない、平成7年基準にて推計を行ったため、平成2年基準の推計である平成12年通信に関する現状報告の数値とは一致しない。
(注2)実質国内生産額の推計について
昭和60年(1985年)、平成2年(1990年)、平成7年(1995年)の実質国内生産額は、「昭和60年、平成2年、平成7年接続産業連関表」、「昭和60年産業連関表」、「平成2年産業連関表」、「平成7年産業連関表」(総務庁(現総務省))及び総務省資料により作成した。また、平成11年(1999年)の名目国内生産額の総務省関連産業については総務省資料により作成した。その他産業については、「国民経済計算年報」(経済企画庁(現内閣府))、「工業統計表」(通産省(現経済産業省))等の産出額、出荷額等の伸び率に「平成7年産業連関表」の国内生産額を乗じることにより平成11年(1999年)の名目国内生産額を推計し、これらを「国内卸売物価指数」(日本銀行)等で除して実質国内生産額を推計した。
(注3)推計期間が、日本(昭和60年〜平成11年)と米国(昭和60年〜平成10年)で異なるため、厳密な比較ではない。

 


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