平成13年版 情報通信白書

本文へジャンプ メニューへジャンプ
トップページへ戻る
操作方法


目次の階層をすべて開く目次の階層をすべて閉じる

第3章 情報通信政策の動向

16 技術試験衛星VIII型(ETS-VIII)の研究開発

あらゆる場所、あらゆる移動体での衛星通信が可能に

 総務省では、人工衛星の共通基盤技術開発を目的とする技術試験衛星(ETS)シリーズの一環として、文部科学省と連携し、技術試験衛星VIII型(ETS-VIII)の研究開発を推進している。
 本研究開発において、通信総合研究所では、平成6年度からSバンド(周波数が2.6GHz程度の電波帯)の利便性を更に高め、日本全国あらゆる場所で携帯電話を使って通話が可能となる「Sバンド移動体通信」や、走行中の自動車等の移動体においても高品質な音声放送に対する需要が大きいことから、現行のFM放送以上に高品質な音声等のマルチメディア放送を移動体向けに行う「Sバンド移動体デジタル衛星放送」の研究開発のほか、高精度時刻比較及び測位システムの開発を実施することとしている(図表)。
 平成12年度については11年度に引き続き、13m級大型展開アンテナ、高出力中継器、衛星搭載交換機、高精度時刻基準装置、超小型地球局技術等の技術開発及び地上実験設備の開発整備を行ったところである。
 今後、平成15年度のETS-VIII打上げ及び3か年の実証実験の実施を目指し、宇宙環境を想定した機器開発及び試験実施とともに、「Sバンド移動体通信」や「Sバンド移動体デジタル衛星放送」等に関する実証実験テーマの検討・選定を行う予定である。

図表 ETS-VIIIを利用した実証実験のイメージ
ETS-VIIIを利用した実証実験のイメージ

 


15 スペース・インターネット技術の研究開発 に戻る 17 準天頂衛星通信システム(8の字衛星)の研究 に進む