平成13年版 情報通信白書

本文へジャンプ メニューへジャンプ
トップページへ戻る
操作方法


目次の階層をすべて開く目次の階層をすべて閉じる

第2章 情報通信の現況

2 研究水準

インターネット関連技術については研究水準の高い研究者が米国に集中

 スイスのビジネス・スクールであるIMD(International Institute for Management Development)は毎年世界各国の競争力ランキングを発表している。我が国は、この中で科学技術に関して、ここ数年間第2位を保持しており、科学技術の水準は全体的には依然高いレベルにあるという結果になっている(図表1))。
 しかし、一方でOS、ブラウザ等インターネット関連の技術の多くは米国がデファクトスタンダードを確立している状態にあり、米国が圧倒的優位に立っている。また、情報通信分野における技術開発力も論文発表・引用数及び特許件数をみると、全体的には米国に大きく水を開けられている(図表2)、3))。
 さらにIEEEが制定している各種の賞のうち、情報通信に関連する11の賞(注)について1991年から2000年の10年間の受賞者数をみると、米国の61名に次いで、日本は9名と2番目に多いものの、やはり米国に圧倒される結果となっており、水準の高い研究を行っている研究者が米国に集中していることが分かる(図表4))。

図表1) 世界における日本の競争力
世界における日本の競争力順位
図表2) 情報通信関連分野における論文数
情報通信関連分野における論文数の国際比較
図表3) 米国における日米の特許数比較
米国における日米の特許数比較
図表4) 受賞者の国別比率
IEEE制定の情報通信に関連する賞における受賞者の国別比率


(注)「情報通信に関する11の賞」について
IEEEが制定している各種の賞のうち、情報通信に関連する11の賞(Alexander Graham Bell Medal、Richard W.Hamming Medal、Heinrich Hertz Medal、Jack S.Kilby Signal Processing Medal、Lamme Medal、John von Neumann Medal、Award in International Communication、Reynold B.Johnson Information Storage Award、Koji Kobayashi Computers and Communication Award、Emaunel R.Piore Award、Eric E. Sumner Award)を対象とした。

 


第2章第4節1 研究開発投資 に戻る 第2章第5節1 概況 に進む