平成13年版 情報通信白書

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第3章 情報通信政策の動向

3 創造的情報通信システムの研究開発

基礎的な要素技術の組合せによる高度な電気通信システムの研究開発を実施

 近年、研究開発が進められている最新のIT活用による電気通信システムでは、それらを構成する各要素技術は高度に細分化され、極めて専門性の高いものとなってきている。このことから、IT分野における研究開発の効果的・効率的な実施のためには、これまでの研究開発における成果である要素技術やこれまで培われてきた知識やノウハウを有効に活用していく必要性が高まっている。
 そこで総務省では、従来のITに関する基礎的な要素技術を組み合わせ、より高度な機能を持つ電気通信システムとして展開していくため、地方公共団体・大学・企業等の協力を得て、平成9年度から通信・放送機構における「成果展開型研究開発」を推進している。本研究開発では、システム構築技術について研究テーマとするシステムの枠組みを設定し、共同研究者や研究開発の受託者を公募する形式により、既存の研究成果である要素技術のどのようなものを組み合わせれば想定される機能を充足するか、技術の進歩に柔軟に対応するためには技術をどのような単位で部品化するか、などの課題について取組が進められている(図表1))。
 これまで「XMLを使った動的コンテンツ変換・表示システム構築技術の研究開発」や「コンテンツ利用許諾管理システム構築技術の研究開発」などについて既に成果があげられており、平成12年度についても、新たに共同研究形式、委託方式によるプロジェクトを多数採択し、それらの研究開発に着手したところである(図表2))。
 本事業の実施により、高度な情報通信システムの実現に資するITの研究開発が促進し、その効用が社会に速やかに還元され、社会・経済構造の改革に寄与していくことが期待される。

図表1) 成果展開型研究開発の実施イメージ
成果展開型研究開発の実施イメージ
図表2) 成果展開型研究開発において平成12年度に新たに着手した主な事例
成果展開型研究開発において平成12年度に新たに着手した主な事例

 


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