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特集② 進化するデジタルテクノロジーとの共生
第3節 その他デジタルテクノロジーに関する議論の動向

(2) ロボティクス

ロボティクスは従来我が国が強みを有する技術であり、特に産業用ロボットについては世界市場シェアの46%を占めている。また、労働人口減少が続く我が国においては、ロボティクス活用による生産性の向上、不足する労働力への対応、新たな産業創出等の期待も大きい。我が国では2015年度に「ロボット新戦略」を策定し、これまで30以上の官民連携による技術開発プロジェクトを実施してきており、ロボット自体やそれを支える個々の技術は進化してきている一方、ロボット導入現場のニーズとの間のギャップにより社会実装が進んでいないという実態もある。こうした状況を受け、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は2023年4月、ロボット技術戦略の策定およびプロジェクトの早期開始に向けて、社会課題の解決につながるロボット活用を推進するための方向性を大局的に整理・検討した「ロボット分野における研究開発と社会実装の大局的なアクションプラン」を公表した4。アクションプランにおいては、ロボット活用が期待される8分野(ものづくり、食品製造、施設管理、小売・飲食、物流倉庫、農業、インフラ維持管理、建築)を取り上げ、あるべき姿の実現に向けて、2030年を目安に短期で求められる施策を「社会実装加速に向けたアクションプラン」、2035年に向けて中長期でのインパクト創出を見据えた施策を「次世代技術基盤構築に向けたアクションプラン」として取りまとめている。今後は、ロボットアクションプランとして抽出された取り組むべき技術開発と環境整備のアクションをもとに、将来の国家プロジェクト化や社会実装に向けた検討を進めていくこととしている。



4 NEDO,「「ロボット分野における研究開発と社会実装の大局的なアクションプラン」を公表 ―社会実装と次世代技術開発の両輪で、社会課題の解決を推進―」,<https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101639.html別ウィンドウで開きます>

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