世界のサイバーセキュリティの市場(売上高)は引き続き堅調で、2023年には790億ドル11.1%増)になると予測されている(図表Ⅱ-1-10-1)。
サイバーセキュリティ市場の主要事業者として、Cisco、Palo Alto Networks、Check Point、Symantec、Fortinetの5社が2018年から2019年まで世界Top5の市場シェアを獲得していたが、2020年からはSymantecの代わりにTrellixが台頭し、2022年には3.1%のシェアを獲得している。しかし、2023年時点ではCheck Point、Trellixに代わりMicrosoft、Crowd StrikeがTop5に入っている。また、近年はトップシェアであるPalo Alto Networksの市場シェアが拡大している。
【関連データ】世界のサイバーセキュリティ主要事業者
出典:Canalysデータを基に作成
URL:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r06/html/datashu.html#f00294(データ集)
2022年の国内の情報セキュリティ製品市場(売上高)は、前年比19.8%増の5,254億5,400万円となった。セキュリティ製品の機能市場セグメント別では、エンドポイントセキュリティソフトウェアやネットワークセキュリティソフトウェアなどを含む、セキュリティソフトウェア市場の2022年の売上額が4,274億200万円で全体の81.3%を占め、コンテンツ管理、UTMやVPNなどを含むセキュリティアプライアンス市場は980億5,100万円で全体の18.7%となった。
また、2021年及び2022年の国内情報セキュリティ製品のベンダー別シェア(売上額)について、2022年の市場全体のシェア率が2%以上の企業を「外資系企業」と「国内企業」に分類し、それら企業における2021年及び2022年の売上額を集計した結果、ともに外資系企業のシェアが5割を超えており、国内のサイバーセキュリティ製品はその多くを海外に依存している状況が引き続いているといえる(図表Ⅱ-1-10-2)。