デジタル化の進展によって意思決定をサポートするためのデータが増えており、これまで伝統的に使われてきたデータ(トラディショナルデータ:企業の決算情報、プレスリリース、IR情報、公的統計等)だけではなく、非伝統的なデータ(オルタナティブデータ:POSデータ、位置情報、衛星写真、SNSデータ等)が注目されている。背景には、実世界のデータがデジタル化されるようになったことやAI技術の発展、スピーディーに足元の状況を把握したいといったニーズの高まりがある。
世界のオルタナティブデータの市場規模については、2021年に27億ドルだったものが2030年には50倍の1,433億ドルまで拡大すると見込まれている(図表Ⅱ-1-7-4)。
オルタナティブデータを利用する利点については、「既存データとの差別化」や「既存データとの補完性」、「速報性」といった点が挙げられる。トラディショナルデータだけでは得られない情報をオルタナティブデータによって補完することによって他社や従前との差別化を図っていると考えられる(図表Ⅱ-1-7-5)。
7 https://www.iima.or.jp/files/items/3510/File/MIYAGAWA_1109.pdf
8 https://alternativedata.or.jp/wp-content/uploads/2023/11/JADAA_Factbook202311_outline.pdf