世界のエッジコンピューティングの市場規模(支出額)は、2024年に2,320億ドル、2027年には3,500億ドルまで拡大すると予測されている(図表Ⅱ-1-8-6)。
日本のエッジコンピューティングの市場規模(支出額)は、2024年に1.6兆円になると推計され、2027年には2.3兆円まで拡大すると予測されている(図表Ⅱ-1-8-7)。
主なユースケースとして、スマートファクトリー、機械やロボットの遠隔操作、高精細映像伝送、AR/VRによる仮想空間サービス、自動運転、ゲームやメタバースなどが想定され、エッジコンピューティングのメリットである低遅延を考えると製造業、建設業などにおける遠隔操作での利用が多いものと推察される。
エッジコンピューティングは低遅延化などのメリットがあるものの、規模や処理能力に限界がありコスト増にも繋がるため、すべての用途でエッジコンピューティングを利用するのではなく、用途を限定して利用することが一般的である。これは、エッジコンピューティングがクラウドを置き換えるのではなく、クラウド活用の新たな用途とも言える。そのため、エッジコンピューティングの普及は、新たな用途としてのクラウド活用を促すことも想定される。2023年度の国内エッジAI分野の製品・サービス市場(売上高)は150億円に達する見込みであり、2027年度まで年率27.4%増で推移し、2027年度には370億円規模に達すると予測されている。
【関連データ】国内のエッジAIコンピューティングの市場規模の推移及び予測
出典:デロイト トーマツ ミック経済研究所「エッジAIコンピューティング市場の実態と将来展望 2023年度版【第3版】」(2024年2月7日)
URL:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r06/html/datashu.html#f00287(データ集)
7 https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prUS51960324
8 https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prJPJ51979224