我が国では、放送は、受信料収入を経営の基盤とするNHKと、広告収入又は有料放送の料金収入を基盤とする民間放送事業者の二元体制により行われている。また、放送大学学園が、教育のための放送を行っている。
放送事業収入及び放送事業外収入を含めた放送事業者全体の売上高は、2021年度から減少し、2022年度は3兆6,845億円(前年度比0.8%減)となった。
内訳をみると、地上系民間基幹放送事業者の売上高総計が2兆1,623億円(前年度比0.4%減)、衛星系民間放送事業者の売上高総計が3,370億円(前年度比1.4%減)、ケーブルテレビ事業者の売上高総計が4,880億円(前年度比2.2%減)、NHKの経常事業収入が6,972億円(前年度比1.1%減)となった(図表Ⅱ-1-3-1)。
また、2023年の地上系民間基幹放送事業者の広告費は、1兆7,234億円となっており、内訳は、テレビジョン放送事業に係るものが1兆6,095億円、ラジオ放送事業に係るものが1,139億円である1。
【関連データ】地上系民間基幹放送事業者の広告費の推移
出典:電通「日本の広告費」により作成
URL:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r06/html/datashu.html#f00178(データ集)
地上系民間基幹放送事業者(2022年度の売上高営業利益率4.9%)、衛星系民間放送事業者(同6.6%)及びケーブルテレビ事業者(同8.5%)は、いずれも2021年度に引き続き黒字を確保している(図表Ⅱ-1-3-2)。
1 広告市場全体については、本節2「2 広告」を参照。