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第1部 特集 データ主導経済と社会変革
第2節 データ流通・利活用における課題

(3)データ流通社会に対する期待

次に、消費者のデータ流通社会に対する期待や重視する点についてみてみる。

まず、消費者がパーソナルデータを提供する際に重視する情報についてみてみると、全体としては「データの利用目的」が最も高く、次いで「第三者提供の有無、第三者提供先の明示」「情報セキュリティに関する取組内容」の順に高い。特に、企業による「情報セキュリティに関する取組内容」については、我が国消費者は他国と比べて最も高い回答結果となった。欧米諸国では「データの利用目的」以外では、「第三者提供の有無、第三者提供先の明示」や「取得するデータの種類、項目」が特に高い。

図表2-2-4-13 パーソナルデータを提供する際に重視する情報
(出典)総務省「安心・安全なデータ流通・利活用に関する調査研究」(平成29年)
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これまでみてきたように、パーソナルデータの提供に関する議論は、インターネット上の利用等に係る個人の安心・安全性を重視してパーソナルデータを保護する方向と、一方で革新的なサービスやアプリケーションの開発・提供のためパーソナルデータの提供を許容する方向、と見方は大きく2つに分かれる。この2つに対する考え方のいずれを重視するか聞いたところ、全体的な回答割合としては前者の考え方を重視する傾向が高く、特に韓国の消費者はその傾向が高い。他方、後者の考え方を重視する傾向は中国の消費者において高い。我が国消費者は、いずれの考え方も相対的に低く(すなわち「どちらでもない」「わからない」の回答が高い)、他国と比べると明確な基準を持っている消費者が少ない傾向がみられる。

図表2-2-4-14 データの流通の促進に向けた国・政府の取組として重視すべき考え方10
(出典)総務省「安心・安全なデータ流通・利活用に関する調査研究」(平成29年)
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10 「企業による革新的なサービスやアプリケーションの開発・提供の促進を重視すべき」「パーソナルデータ等の保護等個人の安心・安全性を重視すべき」「どちらでもない」「わからない」を選択肢としている。

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