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第1部 特集 データ主導経済と社会変革
第3節 IoT化する情報通信産業

3 レイヤー別にみるトレンド

本項では、前項で概観した構造変化を踏まえ、関連する階層(レイヤー)や具体的な市場についてその規模や成長性に着目し、定量的に整理する。第4次産業革命を実現する要素であるIoTやデータ流通に着目すると、「端末・キーデバイス」「ネットワーク」「プラットフォーム」「サービス(データ流通)」の4つのレイヤーとは以下のような関係性がある。

「サービス」:プラットフォームレイヤーを介して連接されたデータやデータを活用して提供されるサービスが含まれる。

「プラットフォーム」:データの蓄積や処理などの基本基盤を提供するクラウドに加え、端末や個人を識別する認証機能のほか、各種データを相互に連携させるための機能が含まれる。

「ネットワーク」:データ伝送機能が含まれ、固定・移動の様々な伝送路から構成される。

「端末・キーデバイス」:IoTを実現するセンサーやアクチュエータなど多様な端末が含まれる。

すなわち、ICTを様々な業種や分野におけるインフラとすると、IoTは各レイヤーにおける必要な要素を垂直方向につないでそれぞれの業種や分野と向き合うICTの提供形態の一つであると捉えることができる。ここでは、この観点から上記の各レイヤーの別で、さらに、従来のICT市場(「ICT市場」と呼ぶ)と、IoTの進展等による成長市場(「IoT市場」と呼ぶ)の観点から、顕在化し、定量化が可能な範囲で、対象市場を定義した(図表3-3-3-1)。このように、ICT市場とIoT市場を分けてその規模や成長性をみながら、新たなトレンドや事例を交えつつ、新しい(広義の)ICT産業全体の今後の変化を展望する。

図表3-3-3-1 市場区分の枠組
(出典)総務省「IoT国際競争力指標」(2017年2月)をもとに作成
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