第1部 特集 データ主導経済と社会変革
第3節 IoT化する情報通信産業

(1)5G

5Gは、「超高速」だけでなく「多数接続」や「超低遅延」といった新たな特徴を持つ次世代の移動通信システムであり、ICT時代のIoT基盤として早期実現が期待されている。主要国・地域において産学官の連携による5G推進団体が設立されるなど、世界各国で5Gの早期実現に向けた取組が進められており、我が国においても、2014年9月、「第5世代モバイル推進フォーラム(5GMF)」が設立されている3図表3-3-2-2)。

図表3-3-2-2 主要国・地域の5G推進団体
(出典)総務省

グローバルの携帯電話事業者による業界団体GSMAによれば、2020年以降グローバルの5G回線数は、約5年で、全世界で11億回線、全モバイル回線に占める割合は約3割に達すると予測している(図表3-3-2-3)。地域別の内訳では、半数以上がアジア地域、残りについては欧米地域を中心に普及していくことが見込まれている(図表3-3-2-4)。

図表3-3-2-3 5G回線数の予測
(出典)GSMA
図表3-3-2-4 5G回線数の予測(地域別内訳)
(出典)総務省「第4次産業革命における産業構造分析とIoT・AI等の進展に係る現状及び課題に関する調査研究」(平成29年)
「図表3-3-2-4 5G回線数の予測(地域別内訳)」のExcelはこちらEXCEL / CSVはこちら

総務省は、2020年の5G実現に向けて、研究開発・総合実証試験の推進、国際連携の強化、5G用周波数の確保といった取組を進めており、2017年度からは、5Gの実現による新たな市場の創出に向けて、様々な利活用分野の関係者が参加する6つの実証プロジェクトを東京だけでなく地方でも開始した(図表3-3-2-5)。

図表3-3-2-5 5G総合実証試験(2017年度)
(出典)総務省報道資料「5G総合実証試験の開始」(2017年5月16日)より


3 5Gについては第7章の政策フォーカス「新たな付加価値を創造する5Gの実現に向けて」も参照。

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