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第1部 特集 データ主導経済と社会変革
第4章 社会的課題解決に役立つICT利活用

第4章 社会的課題解決に役立つICT利活用

第4章では、我が国の直面する社会的課題の解決に役立つICT利活用の在り方を展望する。ここで取り上げる課題は、生産年齢人口の減少とそれに連動する地方の人口流出である。両者は生産力の低下と地域経済の縮小に直結する問題であり、第1章から第3章まで述べてきた第4次産業革命の制約要因にもなり得ることから、「データ主導経済と社会変革」という本白書の中で併せて検討を要する。本章第1節では、人口減少社会の到来とその処方箋の全体像を鳥瞰することとする。

生産力の低下に対応するには、労働の量と質を上げていくこと、すなわち社会全体の労働参加率と労働生産性を向上させていく必要がある。働き方改革こそがその解決策となりうる。第2節では、働き方改革とICT利活用について、テレワークやICT投資の効果等にふれながら見ていくこととする。

第3節では、地方創生とICT利活用の関係について述べる。交流人口と定住人口の増加のための取組の中で、ICTを利活用した観光振興策やふるさとテレワーク等の役割と効果について検証する。また、第4節では、日本全体ないし地域におけるICT利活用の取組が、国内の他の地域や我が国と共通の社会的課題を有する諸外国への展開の可能性について展望する。

なお、働き方改革や地方創生のほか、我が国の社会的課題のうちICTが広く活用されるようになりつつある分野として防災がある。平成28年(2016年)熊本地震(以下、「熊本地震」)においてICTがどのような役割を果たしたかという点を中心に、第5章では防災とICT利活用の在り方について検証・分析を行うこととする。

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