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第1部 特集 データ主導経済と社会変革
第2節 第4次産業革命に向けた取組及び課題

(2)第4次産業革命に向けた現在の対応状況

第4次産業革命に向けた2017年時点の企業の位置付けとして、「検討段階」「導入〜基盤化段階」「利活用〜変革段階」の3段階の定義付けに対する回答者の自己評価を行った。我が国は一般企業とITAC企業ともに「検討段階」が最も多い。他国では、導入や基盤化の段階の方が多く、我が国よりも一歩先の段階へとシフトしている状況がみてとれる(図表3-2-1-7)。

図表3-2-1-7 第4次産業革命への対応の段階
(出典)総務省「第4次産業革命における産業構造分析とIoT・AI等の進展に係る現状及び課題に関する調査研究」(平成29年)
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第4次産業革命を実現するIoT・ビッグデータ・AIの「プロセス」及び「プロダクト」へのそれぞれの導入・対応状況についてみてみる。IoTについては先行しており、「わからない」を除く回答でみると、一般企業では約半数、ITAC企業では約4割が導入済みと回答している。また、一般企業では「プロセス」における導入率がやや高く、ITAC企業では「プロダクト」における導入率が高い傾向がみられ、ITAC企業が新たなICTを利用して自社のプロダクトの付加価値向上を志向しているといえる。今後は、AIの導入が急速に進展すると予想される(図表3-2-1-8)。IoT・ビッグデータ・AIについて、それぞれの導入率及び導入意向の進展を国別に比較すると、諸外国企業では、2025年以降はほぼ全ての企業で導入意向があるが、我が国一般企業は、増加するものの、他国と比べると普及の速度がやや遅い(図表3-2-1-9)。

図表3-2-1-8 日本企業のIoT・ビッグデータ・AIの導入状況及び導入意向(左:一般企業/右:ITAC企業)
(出典)総務省「第4次産業革命における産業構造分析とIoT・AI等の進展に係る現状及び課題に関する調査研究」(平成29年)
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図表3-2-1-9 IoT・ビッグデータ・AIの導入状況及び導入意向の国際比較(プロセスにおける導入)
(出典)総務省「第4次産業革命における産業構造分析とIoT・AI等の進展に係る現状及び課題に関する調査研究」(平成29年)
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次に、IoT・ビッグデータ・AIの導入など、第4次産業革命に向けた対応によって得られた効果について、主にプロセスにおける導入に伴う「コスト削減効果」と、プロダクトにおける導入に伴う「売上高増分」に分け、各国企業の実績(年間)に関する回答結果を平均値化した。各国企業とも、現状では総じて売上増分効果よりもコスト削減効果の方が大きい結果となっている。我が国企業を他国企業と比べると、一般企業では両効果とも低いが、ITAC企業はイギリス企業と同水準であった(図表3-2-1-10)。

図表3-2-1-10 第4次産業革命に向けた対応に伴う効果(年間)
(出典)総務省「第4次産業革命における産業構造分析とIoT・AI等の進展に係る現状及び課題に関する調査研究」(平成29年)
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