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第2部 基本データと政策動向
第3節 地域におけるICT利活用の進展状況

(1)共通事項

ICTを利活用した街づくりを進める上で、自治体の予算や各種取組、課題について尋ねた。

ア 予算

総予算に占めるICT関連予算2の割合をみると「1%以上2%未満」(40.4%)が最も多く、次いで「0.5%以上1%未満」(28.1%)となった。経年でみると「0.5%未満」と「0.5%以上1%未満」の割合が減少する一方、1%以上回答した自治体の割合は増加しており、総予算に占めるICT関連予算の割合は増加傾向であると推察される(図表6-3-1-1)。

図表6-3-1-1 総予算に占めるICT関連予算の割合
(出典)総務省「地域におけるICT利活用の現状に関する調査研究」(平成29年)
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イ 各種取組

ICTに関する各種取組について実施しているものを尋ねた。「CIO・CTOの任命」(53.5%)が最も多く、次いで、「庁内横断的な情報化推進委員会等の設置」(41.1%)、「複数の団体によるICT業務の共同化協議会等に参加」(33.3%)の順となった。経年でみると「CIO・CTOの任命」が大きく増加し、半数以上の自治体で実施されていることがわかる(図表6-3-1-2)。

図表6-3-1-2 各種取組の実施状況
(出典)総務省「地域におけるICT利活用の現状に関する調査研究」(平成29年)
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ウ 各分野でICTを利活用する自治体数

各分野でICTを利活用した事業を「実施している」または「参加・協力している」と回答した自治体の数を経年で比較3すると、いずれの分野でも増加傾向である(図表6-3-1-3)。特に、2014年度から2016年度にかけては「教育」、「観光」、「医療・介護」の各分野で100自治体程度の増加が見られる。

図表6-3-1-3 ICTを利活用する自治体数(分野別)
(出典)総務省「地域におけるICT利活用の現状に関する調査研究」(平成29年)
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エ 課題

地域でのICT利活用による事業を進める上での大きな課題(問題点)について上位5位までを尋ねた4。「導入・運用コストが高い」(82.1%)が最も多く、次いで「自治体の人材やノウハウ不足」(79.9%)、「財政的に厳しいから」(71.8%)、「費用対効果が不明確」(71.7%)の順となった。経年でみると「利用者の費用負担が望みにくい」が減少傾向にある一方、「自治体の人材やノウハウ不足」が増加傾向にある(図表6-3-1-4)。

図表6-3-1-4 ICT利活用事業を推進する上での課題
(出典)総務省「地域におけるICT利活用の現状に関する調査研究」(平成29年)
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2 ICT関連の政策経費、ICT機器購入費、レンタル・リース、回線使用料、機器・ソフトの保守料、派遣要員、人件費、委託費、安全対策費、各種研修費用、その他の関連経費の合計

3 2012年度調査では、「農林水産」、「インフラ」分野について調査を実施しておらず、「産業振興」に農業を含んでいる。また、各年度とも集計対象から都道府県を除いている。

4 2012年度は「自治体の人材やノウハウ不足」を「自治体のノウハウ不足」として尋ねている。選択肢「財政的に厳しいから」は2014年度調査で新設したため、2012年度の調査結果はない。

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