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平成27年版情報通信白書 特集テーマ 「ICTの過去・現在・未来」
平成27年版情報通信白書 特集テーマ 「ICTの過去・現在・未来」

平成27年版情報通信白書 特集テーマ 「ICTの過去・現在・未来」



 本年2015年は1985年の通信自由化から30周年の節目の年であり、ICT1産業の発展経緯や産業構造の変遷、これまでの通信政策とその効果などICTの過去への関心が高まっている。それと同時に、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催決定を一つの契機として、国民の未来への関心も高まっている。人口急減・超高齢化への対応や地方創生といった我が国の将来課題に対し、社会全体のICT化を通じてどのように解決を図っていくかに注目が集まっている。新興国市場の急速な拡大を見据えた我が国ICT産業の国際展開戦略も引き続き重要課題である。

 そこで本年の情報通信白書では、過去から現在を経て未来に至る時間軸を切り口として、通信自由化を起点とする我が国ICT産業の発展とICT利活用2の進展を振り返るとともに、ビッグデータ活用の進展やモノのインターネット化(IoT)といった近時の技術動向も踏まえつつ、社会全体のICT化に向けた中長期的な未来像を展望することとした。

 第1部では「ICTの進化を振り返る」と題し、通信自由化以降のICT産業の発展とICT利活用の進展について、様々な角度から検証する。

 具体的にはまず、第1章において、通信自由化以降ICT産業がどのような経緯で発展し、どのような構造変化を経験してきたか、そして経済成長や国民生活にどのように貢献してきたかを検討する。続く第2章では、主として、個人の生活や企業の活動等の面でICT利活用がどのように浸透してきたかを検討する。

 これらの検証を通じて、過去30年間におけるICTの進化の概略を把握し、第2部で行うICTの新潮流や未来像についての分析の基礎とする。

 第2部では「ICTが拓く未来社会」と題し、ICTの更なる進化によって社会がどのように変わっていくかを、「地域」「暮らし」「産業」という3つの観点から展望していく。

 具体的にはまず、第3章において、目下の我が国の最重要課題と位置付けられる「地方創生」の実現のため、ICTがどのような役割を果たし得るかを検討する。続く第4章では、主として生活者・消費者の目線から、表れつつあるICTの新潮流が、私たちの日々の暮らしをどのように変えていくかを検討する。更に第5章では、ICT産業が今後どのような発展をみせるか、そしてICTの進歩によって経済がどのような変化を受けるかを検討する。最後に第6章において、第2部全体の総括として、ICTによって社会全体がどのように変わっていくか、その全体像を素描する。



1 ICTとは、Information and Communications Technologyの頭文字を取ったものであり、情報通信技術のことである。

2 利活用とは、利用と活用のこと。ICTがその真価を発揮するためには、単にICT製品やサービスを利用するだけではなく、関連する組織や制度、慣行等の見直しも併せて行い、ICTを活用していくことが必要であるとの認識に基づき、本書ではこの語を用いる。

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