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第3部 基本データと政策動向
第6節 ICT利活用の推進

(2)ICTリテラシーの向上

ア e-ネットキャラバンの推進

パソコンや携帯電話は便利なコミュニケーションツールである反面、ウイルス、迷惑メール、学校裏サイト等トラブルも多発している。特に、スマートフォンでは、パソコン用webサイトや動画、SNSなどが利用可能である反面、個人を特定した不当請求や違法ダウンロード支援アプリなどによるトラブルも確認されている。多くのネット危機にさらされている児童生徒を守るため、児童生徒はもとより、指導する立場にある保護者、教職員に対しても、インターネットを安心・安全に利用するための知識が必要となってきている。

このため、総務省では、文部科学省及び通信関係団体等と連携し、子どもたちのインターネットの安心・安全利用に向けて、保護者、教職員及び児童生徒を対象とした講座を全国規模で行う「e-ネットキャラバン8」を実施しており、平成26年度においては、全国2,789箇所で開催した。

イ メディアリテラシーの向上

メディアリテラシーとは、放送番組やインターネット等各種メディアを主体的に読み解く能力や、メディアの特性を理解する能力、新たに普及するICT機器にアクセスし活用する能力、メディアを通じコミュニケーションを創造する能力等のことである。

総務省では、放送番組の情報を正しく理解するとともに、トラブルなくインターネットや携帯電話等を利用するなど、メディアの健全な利用の促進を図るため、各メディアの特性に応じた教材等を開発し、普及を図っている。

インターネットや携帯電話等の分野においては、ICTメディアリテラシーを総合的に育成するプログラムである「伸ばそうICTメディアリテラシー〜つながる!わかる!伝える!これがネットだ〜」の普及を図っている9。また、保護者や教職員などが知っておくべき事項等を解説した「インターネットトラブル事例集10」は、「e-ネットキャラバン」等のインターネットの安心・安全な利用に向けた啓発講座等において活用されている。

放送分野においては、これまでビデオ・DVDによる小・中学生及び高校生向けの学習用教材を開発し、教材の貸出しを中心とした普及・啓発を行っているほか、「放送分野におけるメディアリテラシーサイト11」を開設し、ウェブ教材や教育者向けの授業実践パッケージ(指導案、授業レポート、ワークシート等)を開発・掲載するなど、青少年のメディアリテラシーの向上に取り組んでいる。

また、高齢者のICTリテラシーの向上等に向けた講習会の実施を通じて高齢者がICTを利活用して地域で活躍でき、地域活性化等へつながるモデルの確立を目指す「ICTシニアコミュニティ形成促進プロジェクト」において、平成26年7月、実証フィールドの確保等を行う地方公共団体を募集し、同年9月に11の団体を決定した。本事業では、公民館等の公共施設を実証フィールドとして、高齢者のICTリテラシーの向上に資する講習会を同年9月から平成27年2月にかけて実施するとともに、同年3月に成果発表会を開催し、実証結果の発表・討論を行った。本事業で作成した講習会実施のための手引書には、講習会開催手順等の解説にとどまらず、高齢者がICTを利活用した社会参画事例を収録している。これにより、高齢者の地域コミュニティへの参加が促進され、地域活性化につながることが期待される。



8 e-ネットキャラバン:https://www.fmmc.or.jp/e-netcaravan/別ウィンドウで開きます

9 教育の情報化推進ページ:http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/kyouiku_joho-ka/index.html別ウィンドウで開きます
伸ばそうICTメディアリテラシー:http://www.soumu.go.jp/ict-media/別ウィンドウで開きます

10 インターネットトラブル事例集ダウンロードページ:
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/kyouiku_joho-ka/jireishu.html別ウィンドウで開きます

11 放送分野におけるメディアリテラシーサイト:http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/top/hoso/kyouzai.html別ウィンドウで開きます

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