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第2部 ICTが拓く未来社会
第2節 ソーシャルメディアの普及がもたらす変化

第2節 ソーシャルメディアの普及がもたらす変化

第1節では新たなICT端末のインパクトについて述べたが、アプリケーションにおいて近年普及が著しいものとしては「ソーシャルメディア」が挙げられよう。ソーシャルメディアとは、インターネットを利用して誰でも手軽に情報を発信し、相互のやりとりができる双方向のメディアであり、代表的なものとして、ブログ、FacebookやTwitter等のSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)、YouTubeやニコニコ動画等の動画共有サイト、LINE等のメッセージングアプリがある(図表4-2-1-1)。

図表4-2-1-1 ソーシャルメディアの種類と代表的なサービス例
(出典)総務省「社会課題解決のための新たなICTサービス・技術への人々の意識に関する調査研究」(平成27年)

ソーシャルメディアには利用者同士のつながりを促進する様々なしかけが用意されており、互いの関係を視覚的に把握できることが特徴である。2000年代以降、世界的に普及し、インターネットの活用において重要な存在となった。たとえば、Facebookのアクティブユーザー数は2015年3月時点で全世界14億人に達している(図表4-2-1-2)。更に2000年代末以降のスマートフォンの普及は、生活の中でソーシャルメディアをいつでもどこでも利用可能にし、位置情報等のスマートフォンの様々な機能と連携して、その活用の幅を広げた。

図表4-2-1-2 Facebook、Twitterのユーザー数の推移
(出典)各社公表資料より作成

ソーシャルメディアの普及が進み、生活に密着した情報交換が行われるにつれて、情報交換だけではなくモノの貸し借りに活用されることも出てきた。多数の利用者が参加することで多様な交換の可能性が広がってきたのである。このような貸し借りを仲介する様々なサービスも出現してきており、新たな経済活動として「シェアリング・エコノミー」と呼ばれている。本節ではソーシャルメディアの普及がもたらす変化の1つとして、「シェアリング・エコノミー」の動向を把握するとともに、アンケート調査によってユーザー側の利用意向や普及に向けた課題を分析することとする。

また、ソーシャルメディアが広く普及したことで、問題投稿が広範囲に瞬時に拡散し、投稿者が思わぬ社会的な非難にさらされる可能性が出てきている。この「拡散」と「炎上」の問題についてもソーシャルメディアの普及がもたらす変化の1つとして、その動向を把握するとともに、アンケート調査によってユーザー側の意識を把握し、今後に向けた課題を分析する。

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