第 1 部 ICTの進化を振り返る
第1章:通信自由化とICT産業の発展
通信自由化以降30年間で我が国ICT産業がどのように発展してきたかを、サービスや制度の変遷、市場規模や料金水準の推移、産業構造の変化等の面から多角的に検証
第2章:ICT利活用の進展
個人の生活や企業の活動等の面でICT利活用がどのように進展してきたかを様々な視点から検証するとともに、新興国・途上国を含むICTの世界的な普及状況についても紹介
第 2 部 ICTが拓く未来社会
第3章:地域の未来とICT
目下の我が国の最重要課題と位置付けられる「地方創生」の実現のため、ICTがどのような役割を果たし得るかを検証
第4章:暮らしの未来とICT
ウェアラブルデバイス等の新たなICT端末の普及や、シェアリングエコノミーの台頭による変化等を生活者の視点から検証するとともに、テレワークの利用促進に向けた課題等を分析
第5章:産業の未来とICT
第6章:2030年の未来像〜ICTが創る未来のまち・ひと・しごと
第2部全体の総括として、ICTの更なる進化により社会全体がどのように変わるかを展望
第 3 部 基本データと政策動向
第7章:ICT分野の基本データ
総務省実施調査の結果を中心に、我が国ICTの現状を示す最新データを幅広く紹介
第8章:ICT政策の動向
我が国のICT政策の最新動向を、総務省の取組を中心に紹介
ICT産業のグローバルな現状を俯瞰した上で、IoT化をはじめとするICTの更なる進化がICT産業や経済全体にもたらす変化について検証
○通信自由化以降の我が国ICT産業は、大きく分けて、「電話の時代」から「インターネットと携帯電話の時代」へ、そして「ブロードバンドとスマートフォンの時代」へという時代変化を経験。
○通信自由化からの約30年間で、通信事業者の売上高は約4倍、ICT産業の市場規模は約2.4倍に拡大。ICT産業は我が国の経済成長に一貫して貢献。
○事業者間の競争により通信料金も大幅に低廉化。
○ICT産業の構造は、垂直統合構造からレイヤーごとの水平分離構造へとシフトしてきたが、近年は、レイヤー間の上下進出やレイヤーを超えた進出が活発化。
○ICT機器のモジュール化、コモディティ化が進む中で各レイヤーの収益性が大きく変化。
○インターネット利用をはじめとするICT利活用は過去約10年間で全年代的に浸透。
○地方の企業では、都市部に比べてICT利活用に遅れがみられる。地方のICT利活用が都市部と同程度にまで進展した場合、地方において約20万人の雇用創出効果。
○ICTは地域と地域外との情報やモノの交流を活発化し、交流人口・定住人口の増加に貢献。
○防災、防犯、教育分野等を中心にICT利活用事業の実施率は着実に上昇。
○多くの自治体がマイナンバーの活用に積極的。
○自動走行車はシニア層の利用意向が高い。
○介護ロボットの利用意向は高いが、子育てロボットの利用には心理的抵抗を感じる人が多い。
○ソーシャルメディアを活用し、個人間で空き部屋等の遊休資産を貸し借りする「シェアリング・エコノミー」が活発化。我が国では現在のところ慎重な利用意向がみられるが、今後普及の可能性。
○SNSでの「炎上」事案が多発し、社会問題化。
○SNSでの情報の「拡散」では、情報の信憑性よりも、内容への共感や面白さが基準とされる傾向。
○テレワークの認知度は低いが潜在的なニーズは高く、今後更なる周知が必要。
○新興国地域における市場の成長等を背景に、クラウドや上位レイヤー市場を中心にグローバルICT市場は引き続き拡大。
○今後の海外展開にあたっては、各国企業とも海外企業との連携・協調を重視。
○今後、インターネットにつながるモノ(IoT)の数が爆発的に拡大する見込み。
○様々なデータをIoTを通じて収集・分析し、業務効率化等につなげる動きが活発化。