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第1部 ICTの進化を振り返る
第1節 通信自由化30年―制度、サービス、市場の変遷

(5)第1期の総括

(1)〜(4)で概観したように、1985年の通信自由化による競争導入以来10年で、通信市場には多数の事業者が新たに参入し、事業者間の競争により料金の低廉化やサービスの多様化が生じていた。

一方、特に国内通信市場における競争は、市場ごとに参入したNCCとNTTの競争という構図であり、かつ、多くの場合、NCCが競争者であるNTTの地域網に依存した特異な市場構造となっており、両者の間の競争条件は対等とは言えない状況であった。低廉かつ高品質な情報通信サービスが提供される情報通信市場の実現に向けて、郵政省においては、多くのNCCが参入し、有効な競争を可能とするための制度の整備や政府措置などの取組等を推進し、NTTの在り方を検討していた時期であった。

また、情報通信分野における新しいビジネスとして、パソコン通信、携帯電話、ファクシミリなどのサービスが普及し始め、光ファイバーなどの技術が発展し、特に、次期以降現在に至るまで中心的なサービスに成長していくインターネット(ブロードバンド)やモバイル通信の萌芽が見られ、郵政省としては、これらを開花させるための方策を推進していた時期でもあった。

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