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第1部 ICTの進化を振り返る
第2節 年代を超えたICT利活用の普及

(3)コミュニケーション

続いて、身近な友人や知人と1対1のコミュニケーションを行う際、どのような手段を最も頻繁に利用しているかを尋ねた。「日常的なおしゃべり」、「重大な事柄の報告」など、具体的な場面を提示してそれぞれ尋ねたところ、いずれの場面についても最も多かったのが「対面での会話」であり、全年代平均で6〜7割台となった。電子メールやメッセージングアプリ等のICTサービスが普及しても、やはり対面での会話が身近な友人・知人との最も一般的なコミュニケーション手段であることがわかる(図表2-2-3-4)。

図表2-2-3-4 身近な友人や知人とのコミュニケーション手段(目的別)
(出典)総務省「社会課題解決のための新たなICTサービス・技術への人々の意識に関する調査研究」(平成27年)
「図表2-2-3-4 身近な友人や知人とのコミュニケーション手段(目的別)」のExcelはこちらEXCEL / CSVはこちら

これに対し、「電話」を最も頻繁に利用する人は1割前後、「電子メール」、「メッセージングアプリ」、「SNS」を合計した電子的なテキストのやりとりを最も頻繁に利用する人は2〜3割台である。「対面での会話」よりは低いが、想定しているのが身近な友人や知人とのコミュニケーションであることを考えると、これらの数字を「高い」と評価することもできるだろう。

場面別にみると、「対面での会話」の比率が少ないのは「日常的なおしゃべり」(57.1%)であり、反対に「対面での会話」の比率が高いのは「悩みを打ち明ける」(68.4%)、「謝罪する」(68.7%)である。深刻な場面では、対面でのコミュニケーションを選択する人の割合が高いことがわかる。

「手紙」を最も頻繁な手段として回答した人は大半の場面で3%未満となっているが、「感謝の気持ちを伝える」場合には例外的に5.3%とやや高くなっている。

以上のように、身近な友人や知人とのコミュニケーション手段として「対面での会話」が最も頻繁に利用されていることは全年代共通だが、「対面での会話」以外のコミュニケーション手段の利用状況に着目すると、年代によって一定の差が見られる。図表2-2-3-4の集計結果から、「対面での会話」と回答した人を除いた上で、それ以外のコミュニケーション手段を最も頻繁に利用すると回答した人の内訳を算出した。

全年代を通じて「電子メール」を最も頻繁に利用する人の割合が大きいが、20代以下の場合、「抗議する」場面以外では、「メッセージングアプリ」が最も頻繁に利用される手段となっており、特に「日常的なおしゃべりをする」場面では5割強となって、他のどの場面よりも高くなる。「電子メール」、「メッセージングアプリ」、「SNS」は電子的なテキストのやりとりという点では共通するが、「電子メール」と「メッセージングアプリ」のどちらを頻繁に利用するかについては年代によって違いが見られた。一方、「電話」を最も頻繁に利用する人は、20代以下ではどの場面でも1〜2割台だったが、60代以上では、「感謝の気持ちを伝える」場面を除くと3割を超える。特に「重大な事柄を報告する」場面では4割強となり、「電子メール」の4割弱を上回る。「手紙」を最も頻繁に利用する人の割合は、「感謝の気持ちを伝える」場面において例外的に高く、年代が上がるほど数値が上がる。60代以上では27.3%となり、「電話」の28.0%と同程度になった。

図表2-2-3-5 身近な友人や知人とのコミュニケーション手段(対面での会話を除く)
(出典)総務省「社会課題解決のための新たなICTサービス・技術への人々の意識に関する調査研究」(平成27年)
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