第1部 東日本大震災における情報通信の状況
第4節 情報通信が果たした役割と課題

1 震災に伴うメディア接触動向


 震災関連の情報を入手するに当たって、人々はどのようなメディアを重視したのだろうか。ここでは、震災直後に行われた、関東を対象として行った調査の概要を紹介する。

●関東においては、震災関連の情報提供で重視する情報源としてテレビの地位は、とりわけ高かった

 野村総合研究所が、平成23年3月19日〜20日に関東に在住する20歳〜59歳のインターネットユーザーを対象に行った調査によれば、地震関連の情報提供で、重視する情報源を尋ねたところ、NHKのテレビ放送を重視する人が80.5%、同じく民放を重視する人が56.9%で、1位と2位を占めた(図表4-1)。また、インターネットで得られる情報の中では、「ポータルサイト」の情報を重視すると回答した人が43.2%で最も多く、第3位であった。さらに、「ソーシャルメディアの情報(18.3%)」が、「インターネットの新聞社の情報(18.6%、第6位)」とほぼ並んで7位に登場しており、ソーシャルメディアが震災情報の取得において、一定の役割を果たしていた状況がうかがえる。

図表4-1 震災に関する情報提供で、重視しているメディア・情報源(複数回答)
図表4-1 震災に関する情報提供で、重視しているメディア・情報源(複数回答)
(出典)野村総合研究所「東北地方太平洋沖地震に伴うメディア接触動向に関する調査(平成23年3月29日)」
http://www.nri.co.jp/news/2011/110329.html
Excel形式のファイルはこちら
テキスト形式のファイルはこちら